- 1 : 2023/02/10(金) 16:51:28.01 ID:0iCcvOR10
- 正岡子規「紀貫之とかいう人は大した事ないけど、
鎌倉将軍源実朝さんの和歌は本当に凄いから。
実朝さんの和歌はうわべだけの言葉をつくろうのではなく、
自然に言葉があふれてきて、しかも創造性に満ちているから。
柿本人麻呂に匹敵する歌人がいるとすれば、それは鎌倉将軍源実朝さんだから」 - 2 : 2023/02/10(金) 16:51:45.26 ID:0iCcvOR10
- 今朝見れば山も霞みて久方の天の原より春は来にけり
朝起きて見て見ると、山も霞んでいる。
神々のましますあの空から、春が来た事であるよ。 - 3 : 2023/02/10(金) 16:51:55.97 ID:0iCcvOR10
- 梅が香を夢の枕にさそひきてさむる待ちける春の山風
梅の香りをのせて、夢を見ている枕元にやってきてくれた春の山の風は、
私が起きるまで待っていてくれた事よ。 - 4 : 2023/02/10(金) 16:52:09.51 ID:0iCcvOR10
- この寝ぬる朝けの風にかをるなり軒ばの梅の春の初花
目覚めた朝の風に、軒の春の梅の初花が香っている事だよ。
- 5 : 2023/02/10(金) 16:52:22.99 ID:0iCcvOR10
- 春来ればまづ咲く宿の梅の花香をなつかしみ鶯ぞ鳴く
春が来れば、真っ先に咲く家の梅の花、
その香りが慕わしいので、鶯が鳴き渡る事であるよ。 - 6 : 2023/02/10(金) 16:52:34.87 ID:0iCcvOR10
- 春来ては花とか見らむおのづから朽木の杣に降れる白雪
春が来て、花のように見える事であるよ。
偶然にも、朽木の杣に降り、溶けずに残っている真っ白な雪が。 - 7 : 2023/02/10(金) 16:52:51.62 ID:0iCcvOR10
- 我が宿の八重の紅梅咲きにけり知るも知らぬもなべて訪はなむ
私の家に、八重咲きの紅梅が咲いたよ。
知人も、私の事を知らぬ人も、皆私の家を訪れて楽しんでほしい。 - 8 : 2023/02/10(金) 16:53:10.24 ID:0iCcvOR10
- 夏衣たつきの山のほととぎすいつしか鳴かむ声を聞かばや
夏服に着替える夏が来た。筑前の山のほととぎすよ、
お前はいつ鳴いてくれるのだろうか、お前の声を聞きたいものだ。 - 9 : 2023/02/10(金) 16:53:22.95 ID:0iCcvOR10
- 古をしのぶとなしにふる里の夕べの雨ににほふ橘
昔を偲ぶわけではないが、旧都の夕暮れに降る雨に、橘の花が香っている事だ。
- 10 : 2023/02/10(金) 16:53:35.82 ID:0iCcvOR10
- 今よりは涼しくなりぬひぐらしの鳴く山陰に秋の夕風
今日から涼しくなるのだろう。
ひぐらしが鳴く山の陰に、秋の夕べの風が吹く事だよ。 - 11 : 2023/02/10(金) 16:53:48.22 ID:0iCcvOR10
- 吹く風のすずしくもあるかおのづから山の蝉鳴きて秋は来にけり
吹く風の、何と涼しい事だろう。
どこからともなく、山蝉が鳴いて、秋が来た事だよ。 - 12 : 2023/02/10(金) 16:54:02.19 ID:0iCcvOR10
- たそがれに物思ひをれば我が宿の荻の葉そよぎ秋風ぞ吹く
夕暮れに物思いにふけっていると、
私の家の荻の葉を僅かに揺れ動かし、秋風が吹く事だ。 - 13 : 2023/02/10(金) 16:54:18.16 ID:0iCcvOR10
- 事繁き世を逃れにし山里に如何に訪ねて秋の来つらむ
煩わしい事の多い世を逃れて、山里にやってきたのに、
どういうわけで秋がやってきたのだろうか。 - 14 : 2023/02/10(金) 16:54:25.20 ID:P9C/s0j0a
- 学も風流さも無いなんJ民には響かんよ
- 15 : 2023/02/10(金) 16:54:34.01 ID:0iCcvOR10
- 秋は往ぬ風に木の葉は散り果てて山さびしかる冬は来にけり
秋ははや過ぎてしまった。風に木の葉は散ってしまい、
山が寂しくなる冬が来たことであるよ。 - 16 : 2023/02/10(金) 16:54:49.09 ID:0iCcvOR10
- 夕されば潮風さむし浪間より見ゆる小島に雪はふりつつ
夕暮れになって、潮風が寒く感じられる事だ。
波の合間から見える小島には、雪が降り続けている。 - 17 : 2023/02/10(金) 16:55:03.27 ID:0iCcvOR10
- 月の澄む磯の松風さえさえて白くぞ見ゆる雪の白浜
磯に吹き渡る風が寒く冴えて、澄んだ月が照り、
雪の積もった白浜が真っ白に見える事よ。 - 18 : 2023/02/10(金) 16:55:26.77 ID:0iCcvOR10
- わが恋はももしまめぐり浜千鳥ゆくへもしらぬかたに鳴くなり
私の恋は、日本中の無数の島をめぐるようなものだ。
浜の千鳥たちが、行先も分からず鳴きまどうように。 - 19 : 2023/02/10(金) 16:55:41.86 ID:0iCcvOR10
- 世の中は常にもがもな渚漕ぐ海人の小舟の綱手愛しも
この世が、変わらず永遠に存続してほしい。
渚を漕いでゆく漁夫の、小舟を綱で引いていくさまが、愛おしいことだから。 - 20 : 2023/02/10(金) 16:56:03.04 ID:0iCcvOR10
- 春雨はいたくな降りそ旅人の道行衣濡れもこそすれ
春の雨よ、そんなに強く降ってくれるなよ。
旅人の旅装束が、濡れてしまっては困るから。 - 21 : 2023/02/10(金) 16:56:12.26 ID:l2rlN+vgp
- 吾が身は成り成りて、成り合あはざる処一処あり
ちんぽ入れたいなにゃあ❤
- 23 : 2023/02/10(金) 16:56:30.91 ID:l2rlN+vgp
- >>21
ちがった、ま●こかこれ - 22 : 2023/02/10(金) 16:56:18.89 ID:0iCcvOR10
- 今来むとたのめし人は見えなくに秋風寒み雁は来にけり
「今行きましょう」と約束した人の姿が見えぬというのに、
秋風が寒いので、雁がやってくるようになった、
それほど月日が経った事よ。 - 24 : 2023/02/10(金) 16:56:47.82 ID:0iCcvOR10
- 冬ごもり那智の嵐の寒ければ苔の衣の薄くやあるらむ
冬の修行で、那智に吹き荒れる嵐が寒いので、
僧侶たちは、法衣が薄く、いつも以上に寒いと感じられることであろう。 - 25 : 2023/02/10(金) 16:56:48.79 ID:+zvbu+VY0
- シコシコとこすりあげたる逸物は白露出でてもまだ匂いけり
令和天王 - 26 : 2023/02/10(金) 16:57:10.78 ID:0iCcvOR10
- 黒木もて君がつくれる宿なれば万世経とも古りずもありなむ
皮がついた木で陛下がおつくりになった祭殿なので、
限りなく続く世を経たとしても、決して朽ちぬ事でしょう。 - 27 : 2023/02/10(金) 16:57:26.71 ID:0iCcvOR10
- 山はさけ海はあせなむ世なりとも君にふた心我があらめやも
山が裂け、海は干上がる、そのようにうつろいやすいこの世ではございますが、
わたくしは、陛下の御前に、謀反の心は決して抱きませぬ。 - 28 : 2023/02/10(金) 16:57:44.63 ID:0iCcvOR10
- 東の国に我が居れば朝日さすはこやの山の陰となりにき
宮中から東の国に私がいるので、朝日のように輝く陛下の御稜威の前に、
私は山の陰のように日陰者となる事です。 - 29 : 2023/02/10(金) 16:58:00.34 ID:0iCcvOR10
- 思ひ出でて夜はすがらに音をぞ泣くありし昔の世々の古言
思い出す度に、夜通し声を上げて泣くことだ。
ありし世の、様々な事を思い出す度に。 - 30 : 2023/02/10(金) 16:58:17.66 ID:0iCcvOR10
- 春秋は代はりゆけどもわたつ海の中なる島の松ぞ久しき
春と秋が移り変わり、年月は過ぎてゆく。
だが、大海の中にぽつんと佇む島に生えている松は、変わらず長い年月を生きていることよ。 - 31 : 2023/02/10(金) 16:58:30.48 ID:uSroX4ITM
- でもパクリおおくね?
- 32 : 2023/02/10(金) 16:58:33.35 ID:0iCcvOR10
- 年ふれば老ぞ倒れて朽ちぬべき身は住江の松ならなくに
年を取れば、老いて朽ちてゆくばかりだ。
この身は、住吉の浜辺に生える松ではないというのに。 - 33 : 2023/02/10(金) 16:58:48.86 ID:0iCcvOR10
- おのづから我を尋ぬる人もあらば野中の松よみきと語るな
もしも私を訪ねる人があったならば、野に生うる三本の松よ、
その三本の木のように、私を見たとは言わないでおくれよ。 - 34 : 2023/02/10(金) 16:59:07.19 ID:0iCcvOR10
- 磯の松幾久さにかなりぬらんいたく木高き風の音かな
磯に生える松は、どれだけ長い年月を生きているのだろうか。
風の音が、たいそう高い木の梢から聴こえてくることよ。 - 35 : 2023/02/10(金) 16:59:23.30 ID:0iCcvOR10
- 大海の磯もとどろに寄する波割れて砕けて裂けて散るかも
大海の磯が轟くほどに、強く押し寄せる波。
割れて、砕けて、裂けて、散る事よ。 - 36 : 2023/02/10(金) 16:59:28.81 ID:HjXcTyNU0
- さねともって何したんや?
- 37 : 2023/02/10(金) 16:59:40.76 ID:0iCcvOR10
- 紅の千しほのまふり山の端に日の入る時の空にぞありける
これぞ、何度も何度も染め上げた真っ赤な染物である事よ。
山の端に、太陽が沈んでいく空の色は。 - 38 : 2023/02/10(金) 16:59:58.48 ID:0iCcvOR10
- あはれなり雲井のよそに行く雁もかかる姿になりぬと思へば
しみじみと物思う事だ。遙かなる大空を飛び回る雁も、
人間につかまって、こんな原型をとどめぬ姿になってしまったかと思うと。 - 39 : 2023/02/10(金) 17:00:15.34 ID:0iCcvOR10
- うばたまの闇の暗きに雨雲の八重雲がくれ雁ぞ鳴くなり
暗く深い闇空には雨雲が八重に重なっており、
その雲の合間をぬって、雁が鳴く事だ。 - 40 : 2023/02/10(金) 17:00:31.03 ID:0iCcvOR10
- 空蝉の世は夢なれや桜花咲きては散りぬあはれいつまで
この現世は夢なのだろうか。桜の花が、咲いては散っていく。
ああ、いつまで散ってゆくのだろうか。 - 41 : 2023/02/10(金) 17:00:46.48 ID:0iCcvOR10
- とにかくにあな定めなき世の中や喜ぶものあればわぶるものあり
とにもかくにも、定めのない世の中である事だ。
喜ぶ人もいれば、苦しむ者もいる。 - 42 : 2023/02/10(金) 17:01:02.18 ID:0iCcvOR10
- 聞きてしも驚くべきにあらねどもはかなき夢の世にこそありけれ
無常なこの世の事、聞いても驚くような事ではないが、
人が亡くなったというのを聞くと、この世は儚い夢の世界であると思われる事だ。 - 43 : 2023/02/10(金) 17:01:18.94 ID:0iCcvOR10
- いとほしや見るに涙もとどまらず親もなき子の母を尋ぬる
かわいそうだ。見ていて涙が止まらない。
両親を亡くした子供が、お母さんはどこと尋ねているのを見ると。
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