- 1 : 2021/05/23(日) 15:38:48.83 ID:CYwRUZGU0
米紙が村上春樹を辛口批評「村上春樹は井戸の中に落ちてしまったらしい」(クーリエ・ジャポン)
2020年に刊行された村上春樹の短編集『一人称単数』の英語版が、2021年4月にイギリスとアメリカで発売された。それにあわせて、英米諸紙が書評を掲載したが、なかでも「村上の大ファン」を自称する批評家が、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」に手厳しい意見を寄せている。彼女がこの最新作を酷評する理由とは?
村上作品に登場する、中年の、どこまでも平凡なパスタを茹でる主人公たちは、わりとよく井戸に落ちるハメになる。
『騎士団長殺し』の主人公のように、何日もそこに囚われたり、『ねじまき鳥クロニクル』の岡田亨のように、はしごを外されて思考にふけるしかなくなったりするのだ。
村上作品における井戸は、記憶や忘却へと続くトンネルの入り口だ。そして今、村上自身がその暗くて湿った井戸の中に囚われ、過去の作品への完全なる追憶に浸りきるあまり、未来へと続く道を見失ってしまっているようだ。
彼の最新短編集『一人称単数』は、「二つの真実と一つの嘘」(話し手は本当のことを二つ、嘘を一つ言い、聞き手がそのうちどれが嘘かを当てる、というゲーム)的な設定を有している。いくつかの物語は、この大作家の実人生からそのまま抜き出されたらしい。
他の短編はいつもの村上流フィクションだ。礼儀正しくチャーミングな喋る猿が、旅館の風呂で背中を流してくれたり、1960年代の大学生が初めての恋愛に踏み出したり、ジャズ愛好家がチャーリー・パーカーによる架空のアルバムを回想してみたりする。裏表紙には、「メモワール(回想録)か、フィクションか?」とある。「それを決めるのは読者だ」、とも。
だが、真の問題はこれだ。「そんなこと、読者が気にするのか?」
物語はまるでどれも、スーパーの生花コーナーにある花束の隙間を埋める葉っぱみたいに見える。型にはまっていて、魅力がない、使い捨ての背景というか、輪郭のぼやけた有機物という感じだ。
それらはまるで、昔の村上作品のコピーのコピーのコピーである。女性キャラクターたちはヤスリをかけられたようにツルツルで退屈だし、男性キャラクターたちもスカスカのカリカチュアで、空気の抜けた風船みたいだ。
残されたたった一つのアピールポイントといえば、表紙に書かれた著者の名前だけ、という具合である。
※2へ続く https://news.yahoo.co.jp/articles/2a8cef6b8c3e2b0d6dc3aedc374c02ab168a8f23
- 2 : 2021/05/23(日) 15:39:21.70 ID:CYwRUZGU0
- 日本の主要輸出品「ハルキ」
村上の人気が陰りを見せたことは、これまでに一度たりともない。しかし、英語圏では5冊目の短編集にして22冊目の著書である『一人称単数』を読むと、彼は自身のスーパー・ビッグネームを、これまでになく「商品化」しようとしているかに見える。11月、村上は自身の立派なTシャツコレクションについての、見た目も派手な本を出版した。加えて、ビリー・アイリッシュやミシェル・バスキア・エステートのように、ユニクロとコラボTシャツシリーズも発表したばかりである(発売後、即完売した)。
英語版の彼のホームページも、以前は普通のウェブサイトだったものが、今や村上の個人的生活を読者に紹介するものとなっている。こっちをクリックすれば、著者の書き物机に置いてある写真が注釈付きで現れ、あっちをクリックすれば「アメリカの読者に、日本の雰囲気を知ってもらうため」の東京のスナップ写真集が出てくる、という具合だ。
かつての「村上春樹」が、アメリカの文化を取り入れることで日本の物語を革新に導いたのだとすれば、今の「ハルキ」は、彼自身を日本の主要輸出品に作り変えている。
- 3 : 2021/05/23(日) 15:39:48.17 ID:CYwRUZGU0
- 村上との衝撃的な出会い
悲しいことに、村上の商業的な自己拡大は、いまや彼自身の創造力の範疇を超えてしまっている。何年にもわたり、彼はあまりに広く種をまきすぎてしまい、結果、休ませるべき創造力の畑にまで作物が育ってしまったのだ。荒れた、曇り空の、命を育むには適さない土地にまで。こんなことを言うのは、私が村上作品を全巻そろえているファンであり、村上が人前に出ようとしないのを、その大きな魅力として敬愛してきたからである。
私に村上作品を教えてくれたのは、ある数学教授だった。それは『象の消滅』の校正前のゲラ刷りで、ほどんど麻薬のように、私を村上一流のシュールレアリズムへと引きずり込んだのだった。
その後、私は村上作品の2本柱である『ねじまき鳥クロニクル』と『ノルウェイの森』を一気読みし、さらに全作品を隅から隅まで読みつくした。
『海辺のカフカ』と『スプートニクの恋人』は、キャラクター・アイデンティティについて私が抱いていた観念を解放してくれたし、最近ではキャサリン・レイシーやケイティー・キタムラによって代表されるような「分離の文学」に先鞭をつけてもいた。
しかし、2005年の『海辺のカフカ』で、夢幻的なオイディプス物語を現代に蘇らせた後、村上が発表していった長編作品群は──『1Q84』、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、『騎士団長殺し』──うんざりするほど読むのが疲れるものだった。
『ねじまき鳥クロニクル』で魅せたスリリングで眩惑的な性質を、あらためて捉え直そうという試みなのだろう。どの作品も、おきまりの村上節である。
愛の傷を抱えた40過ぎの男が、だいたいハッとするような若い女性に妙な具合に夢中なる。そして主人公は、あるのかないのかもよくわからず、あるいはまったく無意味かもしれないヒントの数々をたどりながら、彼だけが感知している心理的・感情的な謎を解明するための冒険へと乗り出していくわけだ。
- 4 : 2021/05/23(日) 15:40:16.91 ID:CYwRUZGU0
- 交換可能な女性たち
村上のキャリアでも最上の作品群では、奇妙な偶然が登場人物の人生を覆い尽くし、彼らを地下に広がる巨大な陰謀に巻き込むなか、彼らは(そして読者は)自身と「いつもの」世界との関係を問いなおすことになる。そうした作品とは程遠く、『一人称単数』の主人公たちは、奇妙な事態に遭遇したかと思えば、たいして動揺することもなくただ歩き去って行くだけだ。
だが、この短編集最大の罪は単なる退屈さではない。女性の描き方があまりに酷いのだ。村上は女性を、その容姿を除けば、あらゆる面で交換可能かつ取るに足らないものと軽視している。
たとえば、8編に登場する女性登場人物のうち、名前を持っているのはたった一人だけだ。前短編集『女のいない男たち』では、少なくともその意図を(タイトルで)示していたわけだが、『一人称単数』には言い訳さえ用意されていない。
『石のまくらに』では、主人公が自身とある女性歌人との短い付き合いについて語る。彼は彼女の「名前だって顔だって思い出せない」が、「形の良い丸い乳房と、小さな固い乳首」など、その解剖学的特徴についてはしっかり覚えている。しかし語り手が思っているほど、それらは読者にとって興味深いものでもない。
『ウィズ・ザ・ビートルズ』でも、やはり名前は忘れ去られるものの、「素晴らしく美しい少女」が登場する。「それほど背は高くない。真っ黒な髪は長く、脚が細く、素敵な匂いがした」。彼女は語り手の知らぬ間に自殺している。
『謝肉祭』にも名無しの女性が登場するが、今回は少なくとも「F✳」と呼ばれている。「彼女は、これまで僕が知り合った中でもっとも醜い女性だった」。語り手は何ページにもわたり彼女の容姿を云々するが、その人格については「とてもにこやかで堂々としていた」と述べるだけだ。そして彼女はあまりにも残酷な結末を迎える。
- 5 : 2021/05/23(日) 15:40:42.97 ID:CYwRUZGU0
- 村上にとって代わり得る日本の作家
名前をつけないこと、それ自体が由々しき問題というわけではない。とりわけ、作者自身が語り手である場合はそうだ。しかし本短編集は総体として、知性と主体性を備えた女性という存在を無視している。また、そうした愚かさをむやみに晒しすぎるものだから、それが文体上の問題としてあえて行われた演出であるという感じもせず、単に三次元上の現実の女性を拒絶しているだけに見えるのだ。
性別を超越したような10代の少女たちを多く描き続けてきた村上だが、いまだに読者が、こうした女性キャラクターたちをあくまでフィクションの産物と(好意的に)受け止めてくれると楽観的に考え、読者が「これは回想録なのか?」と問うことも、ただの文学的なお愛想とでも思い込んでいるのだろう。
アメリカの読者にとって、村上作品はあまりに長く日本文学を代表する存在であり続けてしまった。だが日本にとって幸運なことに、多和田葉子や村田沙耶香、小川洋子をはじめとする多くの女性作家が、彼に取って代わろうと活躍している。
彼女たちの小説は村上作品よりさらに「奇妙」だが、よっぽど優れた洞察を持ってリアルな生を描き出している。こうした女性作家のうちの一人にして『夏物語』の作者、川上未映子は、村上自身にも後継者として認められる存在だ。
しかし2017年、彼女は村上に対し、彼の小説に登場する「女性が性的な役割を担わされ過ぎて」いると指摘した。村上は糾弾内容を否定したが、『一人称単数』は、川上の指摘が真実であったことを改めて示している。
川上いわく、「女性だっていつまでも黙っているわけじゃありませんよ」
- 6 : 2021/05/23(日) 15:40:54.05 ID:CYwRUZGU0
- 以上ソースおわり。
- 7 : 2021/05/23(日) 15:41:13.40 ID:qe5yexXoa
- >>1
反米反イズラエルのケンモメン希望の星だよ - 8 : 2021/05/23(日) 15:41:56.61 ID:U5l6gh530
- さっさと隠居して断筆してたほうがノーベル文学賞貰えてたな
- 9 : 2021/05/23(日) 15:42:31.28 ID:i6nLUAlv0
- 第二のヤスケンである
- 10 : 2021/05/23(日) 15:42:57.99 ID:GAtc4wHbd
- >村上の人気が陰りを見せたことは、これまでに一度たりともない。
そんなにか
俺はとっくに離れてるのに
ちな村上くんは短編苦手だよね - 11 : 2021/05/23(日) 15:43:13.70 ID:sUpLq8sQ0
- 気付くの遅いよ
ずっとワンパターンだったろ - 12 : 2021/05/23(日) 15:44:03.99 ID:fqzijCiY0
- やれやれ
- 13 : 2021/05/23(日) 15:44:10.65 ID:whQ2jLlk0
- 最近の本は読む気しないもんな
ねじまき鳥クロニクルで引退してりゃよかった - 14 : 2021/05/23(日) 15:44:14.97 ID:6pTeRmig0
- そりゃ仕方がない
創作は基本的に作れば作るほど質が下がっていくものだから - 15 : 2021/05/23(日) 15:46:11.92 ID:OwnMQbay0
- やれやれ ぼくは射精した
- 16 : 2021/05/23(日) 15:46:35.56 ID:KKiETsZq0
- 要するにポストモダンの象徴としての神戸市のメタファーとしてのゲームボーイのピンボールをカリカチュアライズしたモンスターを出せばいいんだよ
- 17 : 2021/05/23(日) 15:46:44.13 ID:XoY7S5xT0
- 1Q84意味不明だったんだけど説明できるやついるか?
- 19 : 2021/05/23(日) 15:47:02.57 ID:BDFk3xs70
- 作家なんて三作も作れば空っぽだろ
- 20 : 2021/05/23(日) 15:48:33.15 ID:b5Kr+O3A0
- いまも残ってる酒スレに夜中しこたま酔っ払いながら書いたわ春樹レス
- 23 : 2021/05/23(日) 15:52:23.46 ID:7BOnqxdz0
- 読んだことないがしゃーないやん
- 24 : 2021/05/23(日) 15:53:05.43 ID:WpVgguB50
- 「やれやれ」って斉木楠雄を初めに思い出す
- 25 : 2021/05/23(日) 15:53:15.77 ID:Lgi045zZ0
- こういう的確な批判が出来るくらいの知性欲しかったわ
村上春樹読んでも文章の雰囲気が良いなぁくらいしか感想が思い浮かばないもん - 26 : 2021/05/23(日) 15:55:22.91 ID:F2IEtiwl0
- 春樹オワタ
- 27 : 2021/05/23(日) 15:56:02.56 ID:qQQypwYpd
- 村上春樹の文章が嫌い
堅いし味気ないしなんだか下手な翻訳小説みたい
でも他の言語には訳しやすそう - 28 : 2021/05/23(日) 15:58:24.96 ID:CYwRUZGU0
- >どこまでも平凡なパスタを茹でる主人公たち
的確。
- 29 : 2021/05/23(日) 15:58:25.93 ID:lv6k5a8A0
- ハルヒは終わりだ
- 30 : 2021/05/23(日) 15:59:31.00 ID:rhKixcIYM
- 死ぬまでノーベル賞候補のままでいてほしい
- 31 : 2021/05/23(日) 15:59:49.57 ID:gdtJnm130
- 70歳越えたらもう充分なんでは?
- 32 : 2021/05/23(日) 16:00:00.62 ID:BAtmXFAG0
- 騎士団長つまんなかったわ
- 33 : 2021/05/23(日) 16:00:19.41 ID:ZELSZkBDd
- もう別に書きたいこともないんやろ
- 34 : 2021/05/23(日) 16:00:34.83 ID:WpVgguB50
- こうして世代が入れ替わっていくんだなあ
これから世に出たい人はフェミニズムが必須科目になる
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