広島で養殖牡蠣の90%が原因不明の死滅、呉市の業者が途方に暮れる

牡蠣の8～9割が死滅　養殖業者が廃業の危機　広島
https://news.yahoo.co.jp/articles/60430bf76f8e0b27bc93ede40ccabf26b91adbb7
国内有数のカキの産地の広島県呉市で、養殖業者が廃業の危機にさらされている。今季の序盤は8～9割のカキが死んでいる状況。年末の贈答用の販売を見通せず、予約を止めた業者も目立つ。同市は県中央部。県内でも海域によって状況が異なり、行政などに原因究明と操業継続の支援を求める声が上がる。

ナバラ水産（音戸町）の名原大輔さん（44）は、10月20日の解禁日に続く、2度目の水揚げにも落胆した。約100本のワイヤを揚げ、むき身用カキは例年の5分の1の40キロ弱。「売り上げも昨年の8割減の見通し」。コンベヤーを流れるカキは口を開けて死んでいた。

ある業者は廃業の可能性も口にした。収益が出るのは冬場だけで、シーズン前に借り入れた運転資金が重くのしかかる。「支援がなければ、小さな業者は半減する」

近年のシーズン序盤のカキの斃死（へいし）は、海水温の上昇の影響とみられる。それでも、生き残ったカキを大きく育てて最終的に収量を確保してきた。だが、安浦漁協（安浦町）の山根周志組合長（50）は「死んでいるからいつまで待っても同じ。昨季までとは次元が違う」と言い切る。

つづく