
- 1 : 2025/08/06(水) 17:31:15.90 ID:8eESYrDz0
嫌儲板には、ひときわ嫌われていたコテハンがいた。
その名は――神州防人◆SHINSHUSAKIMORI(しんしゅうさきもり)。彼は右寄りの思想を掲げ、「パヨク」「チョン」「支那人」などの罵詈雑言を撒き散らし、日夜ケンモメンたちと果てしないレスバトルを繰り広げていた。
https://itest.5ch.net/- 36 : 2025/08/06(水) 17:31:29.12 ID:8eESYrDz0
- なぜ彼が極端な思想に傾倒したのか――その理由は彼の祖父にあった。
元大日本帝国陸軍の将校であった祖父は、幼い彼に「日本の誇り」を叩き込み、それがいつしか歪んだ愛国心となり、ネット上での憂さ晴らしへと変貌していったのだ。その晩も彼は酒を浴びるように飲みながら嫌儲板を徘徊していた。
ちょうど「南京大虐殺」を扱ったスレッドが立っている。彼は迷いなく書き込む。
「南京大虐殺なんてなかった。日本人に殺された中国人なんて“いない”。パヨク乙www」
尊敬する祖父がそう言っていたのだから、彼にとっては当然のことだった。
しかし数分後、一つのレスがついた。
「ここにいるよ」
それはたった一行の短い言葉だった。
IDも名前も表示されていない。
ただ、その文字列だけが画面の中でじんわりと滲んでいるように見えた。 - 39 : 2025/08/06(水) 17:32:05.93 ID:8eESYrDz0
- (……なんだ、これ)
不気味な胸騒ぎを覚えた彼は、それ以上レスを返さず、嫌儲をやめて寝ることにした。
その夜、彼は夢を見た。
古びた石畳の通り。煤けた瓦屋根にひび割れた土壁。看板に書かれた文字はすべて中国語。ここは中国だと、直感的に理解した。
ふと足元を見ると、小さな少年が立っていた。
赤い人民服に煤で汚れた顔。首から木札のようなものをぶら下げ、裸足のままじっと彼を見つめている。七歳くらいだろうか。
その小さな瞳には言い知れぬ哀しみが漂っていた。やがて少年はぽつりと訊ねた。
「……おじさん、日本人?」
答えようとするも声が出ない。喉の奥に何かが詰まっているようで、どうしても声にならない。
彼はただ、うなずくしかなかった。少年は微笑んだ。あどけなさと寂しさが入り混じった奇妙な笑顔だった。
「ねえ、おじさん……ぼくの名前、覚えてる?」
首を横に振った次の瞬間、少年の目から真っ赤な血の涙が溢れ出た。
その雫は頬を伝い、ぽたり、ぽたりと石畳に落ちていく。彼の体は恐怖で凍りつき、足はまるで石のように動かなかった。
少年がゆっくりと歩み寄ってくる。無言で、まっすぐに。片手をこちらに伸ばしながら――
(やめろ……来るな……!)
- 40 : 2025/08/06(水) 17:33:41.56 ID:8eESYrDz0
- 心の中で叫んだ瞬間、彼は目を覚ました。
部屋の空気はどこかじっとりと湿っていた。天井の木目までもが妙に歪んで見える。
「……なんだよ、気味の悪い夢だな。支那人のガキが……」
そう吐き捨てるように呟き、寝巻きのまま外へ出た。今日も仕事はない。代わりに車のキーを手にする。
酒はまだ抜けていないのは分かっていたが、それでもハンドルを握った。
やがて視界の先に人影が見えた。道の真ん中を杖をついてゆっくりと歩く年配の女性。
(あっ――)
- 43 : 2025/08/06(水) 17:35:26.33 ID:8eESYrDz0
- 急いでハンドルを切りブレーキを踏んだ。だがもう遅かった。
鈍い衝撃。血しぶき。ミラー越しに映ったのは、ぐちゃりと潰れた肉塊。
頭は砕け、手足はあり得ない方向に折れ曲がり、道路は血で染まっていた。
彼は逃げた。アクセルを踏み込み、振り返ることなく走り去った。
サイドミラーに映る”中国語の看板”にも気づかずに。
- 44 : 2025/08/06(水) 17:36:49.35 ID:hHf0YUCJ0
- 大正論だぞーー
ゼロだぞーーーー - 45 : 2025/08/06(水) 17:37:13.13 ID:8eESYrDz0
- 気が動転したまま車を走らせるうち、彼はふと気づいた。
見慣れた街並みがどこか違う。
――そうだ。あの夢で見た風景だ。
中国の古い町並み。土壁の家々、石畳の通り。
だが今回は夢よりも遥かに凄惨だった。
視界のあちこちで銃声が響く。
日本兵たちが非武装の中国人を無差別に殺していた。
泣き叫ぶ子供。逃げ惑う母親。撃たれ、刺され、蹂躙されていく命。
まさに地獄の光景だった。
彼は恐怖に駆られ、車を必死に走らせた。
だが道路に転がる死体を踏みつけるたび、車体が跳ねる。タイヤの下から、ぼこん、ぼこんと不気味な感触が伝わる。
ハンドルは震え、手は汗で滑った。
とうとう彼は車を捨て、走り出した。
幾多の死体を踏み越え、銃剣を振るう日本兵をすり抜けて――彼はただ走った。泣きながら、叫びながら――
だがその先で、またあの少年が立っていた。
- 46 : 2025/08/06(水) 17:37:29.97 ID:OwSkb6J30
- 正論
ヒロシマナガサキへの原爆投下も嘘だしな - 47 : 2025/08/06(水) 17:38:29.19 ID:8eESYrDz0
- 「ねえ、おじさん……ぼくの名前、まだ思い出せないの?」
彼は少年に向かって叫んだ。
「知らねえよ!お前が俺をここに連れてきたのか!?支那人のクソガキが!
日本人の俺にこんなことして、タダで済むと思ってんのか!」少年は静かに呟いた。
「……そっか。やっぱり……忘れたまんまだね」
その声はかすれていたが、耳の奥にこびりついた。
少年は懐から一枚の紙を取り出す。
血に滲み、くしゃくしゃになった紙切れ。
「これ、見てみてよ。ぼくの名前、ちゃんと書いてあるから」
彼が震える手で紙を受け取ると、そこには旧日本軍の通達文が記されていた。
- 48 : 2025/08/06(水) 17:38:53.46 ID:vjkLOg5X0
- 続きあくしろよ
- 49 : 2025/08/06(水) 17:39:37.50 ID:8eESYrDz0
- ――“処刑命令書”。
日付は1937年12月。南京。
処刑対象:
【名前】張 彦涛(ジャン・イェンタオ)
【年齢】7歳
【理由】治安維持のため「……な、なんだよ、これ……俺がこんなもん知るわけ……」
だがその瞬間、彼の脳裏に別の“記憶”が溢れ出す。
軍服を着た若い頃の祖父らしき男。
笑いながら子供の首を締め上げる。
そして泣き叫ぶ声を無視して、男は銃剣を突き刺した。「違う……やめろ……これは俺じゃない……!」
頭を抱えて叫ぶ彼の前で、少年――張 彦涛はゆっくりと顔を上げた。
その顔はもはや人間ではなかった。
目は真っ赤に塗り潰され、口は裂け、顔全体が血で染まっていた。
「だったら……返してよ。
ぼくの命も、家族も――
おじさんが奪ったんだから」次の瞬間、彼の喉元に小さな冷たい手が触れた。
その指先は氷のように冷たく、刃物のように鋭かった。
そして彼は声も出せぬまま――
闇に引きずり込まれた。
- 50 : 2025/08/06(水) 17:40:17.10 ID:8eESYrDz0
- 翌朝、街のはずれで事故車が発見された。
ハンドルに顔を突っ伏したまま事切れていたのは、神州防人◆SHINSHUSAKIMORIこと無職の中年男性。
車内にはアルコールの強い臭いが立ち込めていたが、それ以上に異様だったのは――
助手席に置かれていた赤い人民服。子供用のサイズで、胸には「張 彦涛」の名札が縫い付けられていたという。
遺体の表情は苦悶に歪み、眼球は飛び出し、口は何かを叫びかけたまま凍りついていた。
その顔には、爪で引っ掻いたような無数の小さな手形が残されていた。
- 51 : 2025/08/06(水) 17:41:41.24 ID:8eESYrDz0
- ――それから数年。
今も嫌儲板には数多のネトウヨがいる。
ある日、とあるネトウヨが南京大虐殺を嘲笑うスレを立てた。
【朗報】南京大虐殺、そもそも南京に日本人なんていなかったwwwwww
もちろん根も葉もない嘘。スレは大して伸びることもなかった。
だが、ひとつのレスがついた。
たった短い一行の言葉。
- 52 : 2025/08/06(水) 17:41:51.04 ID:RGzcazlg0
- 大日本帝國は実質勝ってるからな
- 53 : 2025/08/06(水) 17:42:34.62 ID:8eESYrDz0
- ここにいるよ
- 54 : 2025/08/06(水) 17:44:55.37 ID:z7oi+t920
- 究極すぎだろ
なんのエビデンスもないし - 55 : 2025/08/06(水) 17:45:40.72 ID:klJBiNqJ0
- 中国人が捏造してる程はいなかったんだろ?
- 57 : 2025/08/06(水) 17:55:16.50 ID:BGGfktHD0
- 自分のおじいさんの影響(教育方針?)でネトウヨになった人って実際に存在するのかな?
- 58 : 2025/08/06(水) 17:59:55.58 ID:W3uQ9c2Z0
- なんでいきなりホラースレになってんだ
- 60 : 2025/08/06(水) 18:11:54.31 ID:ZlapkEwv0
- 敗者が歴史を改竄してて草


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