ミャンマー内戦、クライマックスへ… チン州攻防戦、「チンランド防衛隊」が国軍の補給を断つ 指揮官「正面から戦うのは厳しい」

【バンコク＝藤川大樹】
中国と国境を接するミャンマー北東部シャン州で始まった少数民族武装勢力と国軍の戦闘が各地に拡大する中、インド国境の北西部チン州でも、抵抗勢力側が複数の町を掌握するなど攻勢を強めている。同州の武装組織「チンランド防衛隊（CDF）」幹部のナインタン氏（37）は本紙の取材に国軍部隊の継戦能力をそぐため「補給を断つ作戦を続けている」と語った。
CDFは2021年2月のクーデター後に設立され、ナインタン氏はミンダ地区で作戦の指揮を執る。同地区のCDFには約2000人が所属し、六つの大隊を編成している。

ただ、国軍側は武器が充実し、戦闘機やヘリによる航空支援があることから「人数や士気で勝っていても、国軍部隊と正面から戦うのは厳しい」（ナインタン氏）のが現状だ。そこでチン州と隣接するマグウェ地域の民主派武装組織と連携しながら、陸路で北上してくる国軍部隊を攻撃。
「国軍は以前はトラックで食料などの物資を運んでいたが、最近はヘリを使うようになった」という。

ミンダ地区のCDFには国軍側の捕虜8人がいる。最初は拘束していたが、次第に打ち解け、現在は拠点で料理や掃除を手伝う。ナインタン氏は「出家した国軍兵士もいる」と述べた。
シャン州では10月27日、ミャンマー民族民主同盟軍（MNDAA）など3武装勢力が国軍への一斉攻撃「1027作戦」を開始。CDFは事前に作戦を知っていたものの、組織間の調整はなかったもようだ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/293782

オンライン取材に答えるナインタン氏

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