正直、原爆落ちてなかったらと思うとゾッとするよな……カルト団体に強制徴用されて米兵相手に爆薬背負って突撃する人生

田中区隊長は、みんなが書いた紙片を集めると、ホッとした面持ちではじめて笑顔を見せ、「自習を続けよ」と言い残して立ち去った。

翌日、「ひとり残らず人間地雷を決意した」と発表され、早速その日から戦車の形をした車が作られ、炎天の下、対戦車肉薄攻撃の猛訓練が始められた。
棒地雷を持ち、箱地雷を背負って戦車に肉薄し、地雷もろとも体当たりして、敵戦車を爆破するという当時日本のほかでは考えられない特攻戦法である。

しかし、進軍ラッパは鳴り響かなかった。その夜、敗戦の真相が全生徒に伝えられた。日本は神国である。神州不滅。必勝の信念で凝り固まっていた生徒たちは、敗戦をどうしても信じることができなかった。
兵舎はおえつ（鳴咽）のるつぼと化した。みんな一晩中泣き明かし、目を真っ赤にして政府の弱腰を憤った。
敗戦は私たちにとってあまりにも大きなショックであった。
「生徒たちはみんな捕虜になって、どこかへ連れて行かれ、米軍基地造りの重労働をさせられるそうだ」
「日本人を根こそぎ滅ぼすため、男はみんな子種を抜くという」
「上官は銃殺されるので、今すぐ身分や氏名を隠すためいっさいの書類を焼き捨てる」
新聞やラジオの情報は、少年兵には一切知らされなかった。明るい話が全く伝わってこなかったから、２３日までの５日間、くらく不安な時が流れていった。

このあと区隊別に最後の会食をして、それぞれの郷里へ向かって旅立っていった。大分駅まで見送りに来た区隊長が、ホームで急にわめき出した。「もう金輪際、国家にはだまされないぞ！　孫子の代まで、絶対軍人にはしない！」
私はびっくりした。

https://www2.nhk.or.jp/archives/shogenarchives/kioku/detail.cgi?das_id=D0001800093_00000

いや、そっちの方が良かったか

死

オウム天皇教洗脳