恋愛工学「女からの恋愛アドバイスを真に受けると非モテになる。ヤリチンの言うことを聞け」→まんさん無事発狂

なぜ女性の恋愛アドバイスを聞くと非モテになるのか

小山晃弘 2020/09/02 18:00

現代の恋愛工学徒・ナンパ師は 「女の恋愛アドバイスは聞くな。非モテになる」 というのが基本姿勢になっている。

かつて、恋愛アドバイス市場（あるのだそういうのが）の発信者は、そのほとんどが女性に占められていた。それは女性向け市場だけではなく、男性向け市場においても変わらなかった。

ホットドッグ・プレスのような少数の例外はあれど、男性による恋愛アドバイスはいつも「童貞のたわごと」的に扱われ、
上記のホットドッグ・プレスも「童貞が書いた童貞のバイブル」と揶揄され続けていた（これは昨今の恋愛工学などもあまり変わらないが）。

その風潮に変化が訪れたのはニール・シュトラウスの登場以降だろう。
2007年、彼の執筆した「Rules of the Game（邦題：ザ・ゲーム）」は世界中で一大センセーショナルを巻き起こし、今に続くまでのPUAの伝統を確立させた。
ちなみに「Rules of the Game」のエッセンスを取り込んでその日本版を作成したのが藤沢数希氏であり、そこから広まったのが「恋愛工学」である。

ニール以降、「男の恋愛アドバイスは、男が男に行うもの」に変わっていった。男たちは秘教的コミュニティを築き、師弟関係を軸とした大小様々なグループを形成し、ニールの確立した基礎に基づいてそれぞれの「流派」を形成していった。
Twitterでは「○○メソッド」をHNに入れた男達のアカウントを頻繁に目にすることになるが、あれは自分が属する派閥と流派を表すシグナルである。今や男性の恋愛アドバイスは、男性の「師匠」が弟子に継承するものへと変わっていった。

なぜそのような方向性にシフトしたのだろう？
しごく基礎的なことを言えば、彼が男性だからという側面は見逃せない。

科学のような客観的証拠に基づく普遍的な方法論でもない限り、あらゆるメソッドを生むのは当事者性だ。犬を飼ったことのない人に犬の飼い方を教えることはできない。
料理をしたことのないひとに料理を教えることはできない。東大受験をしたことのないひとは東大受験の方法を教えられない。

そういう意味で、女性が女性の口説き方を教えることはできない。なぜならほぼ100%のヘテロ女性は、女性を口説き落としたことが一度もないからだ。
そういう意味で、ヘテロ女性は彼女いない歴＝年齢の童貞と全く変わらない。女性を口説くメソッドを童貞に聞く人間はいない。

ただし女性は、口説かれた経験なら豊富に持っている。そしてその口説かれた経験を元に、男性に対して恋愛アドバイスを送ろうとする。

しかしそれは、自分は育てられたことがあるから育児の専門家だと主張するに等しい。独身の未婚者に育児のアドバイスを聞きたがる人間がいるだろうか？
親と子では、見えているものも、為すべきことも、必要な行動も、すべてが全く違う。子としての人生を20年ほど送ったからと言って、それで親になる準備が十分整ったとはとても言えないだろう。
子としての立場のアドバイスが時に有益であることは認めるが、全体の指針として子供に育児のアドバイザーを務めさせることは単純に間違いだ。

この当事者性という概念が、恋愛アドバイス市場では昔から軽視されてきた。客観的証拠に基づく普遍的な方法論でない限り、ひとは自分が経験したことからしかアドバイスを紡ぐことはできない。
にもかかわらず、当事者性を有さない女性による男性向け恋愛アドバイスが長年幅を利かせてきた。

なぜ恋愛アドバイス市場は女性に寡占されてきたのだろう？恐らく男性的マッチョイムズが支配的な時代においては、男が恋愛のことを思い悩み、しかも方法論やテクニックをまとめてアドバイスする──
などというのはとても耐えられない女々しい行為だと見なされたのだろう。

ある意味で、男性の男性による恋愛アドバイスという現代の文化は、ジェンダー規範が弱められた結果の産物のひとつと言える。
「男らしさから降りた」結果が、恋愛工学やナンパ師なのだ。
https://note.com/wakari_te/n/na051f5803752

発狂会場
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