吉村作治さん(80)、本人がスフィンクスみたいになる

クフ王のピラミッドは「王の墓」か、吉村作治氏らが新たな発掘調査…地中レーダーで「遺構」とみられる像

【カイロ＝西田道成】エジプトの首都カイロ近郊ギザにあるクフ王のピラミッド近くの「西部墓地」と呼ばれる区域で、日本とエジプトの合同調査隊が２日、新たな発掘調査を始めた。事前の地中レーダーの調査で遺構とみられる像が捉えられており、新たな発見につながるか注目される。

調査隊は、日本のエジプト考古学の第一人者で、東日本国際大（福島県いわき市）の吉村作治総長（８０）が率いている。２日は吉村氏が見守る中、遺構が眠っているとみられる場所の地表に最初のスコップが入り、作業員らが砂の除去作業を始めた。２か月ほどかけ、地中２メートルに埋まっている遺構とみられる岩盤の上まで掘り進める。

クフ王のピラミッドはこれまで「王の墓」とされてきたが、ミイラや副葬品は見つかっていない。吉村氏は、墓は別の場所にあるとみている。今回の発掘現場は手つかずのまま残されてきた場所で、長年発掘を希望し、ようやく当局が許可したという。

吉村氏は新たな発見の可能性について、「幻想かもしれないが、最後まで信じることが重要だ。素晴らしい成果が上がることを期待している」と語った。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20231203-OYT1T50100/

２日、エジプト・ギザの発掘現場で、砂の除去作業を見守る吉村さん（手前左から２人目）＝西田道成撮影

２日、エジプト・ギザの発掘現場で、砂の除去作業を見守る吉村さん（左）＝西田道成撮影

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