ワク信将軍の演説会会場 高市政権とネトウヨの「防衛力強化」に関する重大誤謬

高市首相の「存立危機発言」で日中関係が悪化している。
経済的損失は既に出ており、このままでは損失額が年間で2兆円を超えるとの試算もある。
早期の解決が望ましいが、長年にわたり自民党と中国政府との橋渡し役を果たしてきた公明党が
政権を離脱したことから中国との新たなパイプ構築は容易ではなく「長期化は避けられない」との見方が大勢を占める。

高市首相を強く支持するネトウヨたちは「中国との関係を絶ち経済を削ってでも防衛力を強化すべきで、
その意味で高市首相は正しい」と主張するが、本末転倒も甚だしい。

防衛力は国力がモノを言う。国力とはすなわち経済力であって、「経済を削って防衛に回す」という政策はあり得ない。
世界一の経済大国である米国が同時に世界一の軍事大国でもあるのは偶然ではない。
まさか北朝鮮のようにGDPの数十％を防衛費に回すわけにもいかない。
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実際に日本が中国との軍拡競争に陥った場合、現時点で4倍の経済格差を超えることは容易ではない。
ただでさえ2050年の日本は人口の4割が高齢者になると予測されており、中国でも将来的に人口は減少するものの
高齢化率は日本ほど高くはならず、日中の経済格差が今後ますます広がるのは確実と見られている。
つまり中国にとって日本は放っておけば経済的・軍事的に弱くなる存在であり、その意味でも「経済を削る」という
選択肢はあり得ず、「中国人に払わせた金で目立たないように防衛力を高める」のが最善であることは疑いない。

高市氏は首相就任前から防衛産業との結びつきが強く、その意味で中国との軍拡競争は望み通りと言えるかもだが、
物価高に苦しむ一般の国民にしてみれば大増税は生活を直撃する。それこそ「安全保障」とは方向が真逆である。

さらに言えば、高市首相が中国に対し譲歩しない態度を取っていることでレアアース、特に中国周辺でしか採れない
希少価値の高い「重レアアース」に関しては中国に禁輸されれば新たに兵器を作ることもままならなくなり、
また医薬品の原料も中国に依存しているため安全保障という意味ではこれまた本末転倒としか言いようがない。
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