トランプ級戦艦（battleship）がすごい!!史上最大、100倍の威力。核巡航ミサイル、超音速兵器、レールガン、レーザー砲搭載!!

ドナルド・トランプ米大統領は12月22日、米海軍で戦艦と呼ばれる重武装艦を復活させ、核巡航ミサイルを含む最新鋭兵器を搭載する構想を発表した。新型艦について、トランプ氏は、第2次世界大戦で活躍し、1990年代まで運用された最後の戦艦であるアイオワ級を挙げ、「100倍の威力を持つ」と強調した。しかし、戦艦が、航空戦力とミサイルが戦局を左右する中心的存在となっている現代の戦争において本当に資するのかは、大きな疑問が残る。巨大艦は、敵から狙われやすく「格好の標的」にもなり得る。
トランプ氏は、これらの戦艦は重量が現在の駆逐艦を上回る３万トン超となり、人工知能（ＡＩ）や指向性エネルギーレーザーなどの最新技術を搭載すると述べた。

エキスパートの補足・見解
トランプ大統領は長年、米海軍での戦艦の復活を訴えてきた。そして、ジョン・フェラン氏の海軍長官就任に同意する前から、新型戦艦の設計開発を同氏に迫ってきた。トランプ氏にとっては、戦艦（battleship）という言葉自体が歴史的・情緒的な響きを持つようだ。

トランプ氏は「史上最大」「100倍の戦力」と強調する。しかし、極超音速兵器やレールガン、レーザー砲、核巡航ミサイルまで一隻に集約する発想は、運用面での裏付けや戦略的整合性といった軍事的な合理性よりも、「最強」「最大」を前面に打ち出すトランプ氏自らの「強いリーダー」や「力による平和」といったブランディングを強化する政治的演出に思える。

そもそも米海軍は、巨大な単一艦に火力を集中させる戦艦の時代から、駆逐艦や潜水艦、無人艦をネットワークで連接する分散型戦力へと舵を切ってきた。

旧日本海軍の歴史を振り返っても、戦艦「武蔵」や「大和」は、その巨大さゆえに敵にも発見されやすく、航空戦力に対して脆弱で、敵攻撃の格好の標的となった。

米国の国防予算が限られる中、戦艦が本当に21世紀の海戦に必要な戦力なのか。その実現性と費用対効果を含め、今後厳しく検証されることになるだろう。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/75f991bb621565e4d9e38f9dc25cf400ae6ff548