
【SS】リトルバスターズ!の能美クドリャフカがロシアとウクライナの戦争に巻き込まれた結果

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- 1 : 2025/05/28(水) 12:15:16.349 ID:wDQJBRcN0
- 落ちたので
リトルバスターズ! 星の名の少女と砲火の空
第一章:その声が届く場所まで
放課後の部室に、冬の夕日が差し込んでいた。
能美クドリャフカ「……ウクライナに、行くのです」
その一言が、部屋の空気を凍らせた。
棗鈴「はっ!? 何言ってんの、クド! あそこ、今戦争してる場所でしょ!」
- 2 : 2025/05/28(水) 12:15:59.333 ID:wDQJBRcN0
- クドリャフカ「はい……でも、わたしのおばあさまが、ウクライナの避難区域にいるのです。連絡も取れず……誰かが行かなければ、ずっとひとりなのです」
井ノ原真人「うおお……マジかよクド。お前、どんだけ覚悟決まってんだよ。でもさ、戦争のど真ん中に飛び込むとか、それはさすがに無茶ってやつじゃねーか?」
直枝理樹「でも、クドが本気で行くって言うなら……僕は止めない。むしろ、支えたい。だってクドは、僕たちの大切な仲間だよ」
クドリャフカ「理樹……ありがとう、なのです……!」
- 3 : 2025/05/28(水) 12:16:54.679 ID:wDQJBRcN0
- 宮沢謙吾「危険なのは百も承知だが、黙って見ていられるような友情なら、俺は最初から信じていない。俺も行く。能美のために、命を張る覚悟はある」
真人「おいおい、謙吾までカッコつけんなよ……チッ、じゃあ俺もだ。何ならオレが一番前に立って盾になってやるよ!」
棗恭介「そういうことだ。リトルバスターズの原点は“困ってる仲間のために立ち上がる”ことだ。これは戦争でもなんでもない、俺たちの“戦い”だ。やるぞ、全員!」
棗鈴「……はぁ、バカばっか。でも……あたしも行くよ。クドのこと、見捨てられるわけないじゃん」
- 4 : 2025/05/28(水) 12:17:50.499 ID:wDQJBRcN0
- クドリャフカ「み、みなさん……本当に……ありがとう、なのです……!」
クドの瞳に涙が浮かぶ。だがその奥には、確かな光――「決意」があった。
数日後、彼らはロシア南部、テヴア共和国に到着した。
そこはクドの祖父が暮らしていた地であり、彼女が生まれた場所。
- 5 : 2025/05/28(水) 12:18:38.774 ID:wDQJBRcN0
- 理樹「ここが……クドのおじいちゃんが生まれた場所なんだね」
クドリャフカ「はい……祖父がここで育ち、私の名前『クドリャフカ』をつけてくれたのです。宇宙に行った犬の名を、人の希望に変えるために……」
恭介「その“希望”の名を背負って、今ここに立ってる。それは誰よりも強いことだ」
謙吾「ならば、俺たちは“その希望”を通す剣となろう」
真人「剣より拳派だけどな! ってことで、どっから行くんだ?」
- 6 : 2025/05/28(水) 12:19:14.621 ID:wDQJBRcN0
- クドリャフカ「東の国境を越えて、ウクライナの避難ルートに入ります。でも……そこは、すでに砲撃が……」
そのとき、遠く空に雷鳴のような音が響いた。
ドゥゥゥゥン……
鈴「これ……本物の、戦争の音……」
- 7 : 2025/05/28(水) 12:19:53.680 ID:wDQJBRcN0
- 理樹「それでも……行こう。クドのおばあさんを助ける。それが僕たちの“今のミッション”だ」
恭介「ああ――リトルバスターズ、出撃だ!」
こうして、仲間たちの戦場への旅が始まった。
少女の名が“星”に由来するのなら――
その輝きは、決して闇に飲まれない。
- 8 : 2025/05/28(水) 12:20:31.094 ID:CizDQA6n0
- 恭介1人で勝ち確だろこれ
- 9 : 2025/05/28(水) 12:20:46.303 ID:wDQJBRcN0
- 第2章:受け継がれた願い
灰色の空の下、雪に覆われた小さな村に足を踏み入れた。
その場所は、クドリャフカが生まれ育った家のある、遠い記憶の地だった。
クドリャフカ「……ここ、なのです。わたしの家族が暮らしていた場所……」
扉を叩くと、中からひとりの老人が現れた。
- 10 : 2025/05/28(水) 12:21:56.935 ID:wDQJBRcN0
- 皺の刻まれた顔が、ゆっくりと綻ぶ。
老人「……クドリャフカか。よく……帰ってきたな……」
クドリャフカ「おじいさま……!」
彼女は駆け寄り、老人の胸に飛び込んだ。
ストーブの火が灯された室内で、仲間たちも温かく迎えられた。
リトルバスターズのメンバーは、静かに様子を見守る。
- 11 : 2025/05/28(水) 12:22:50.504 ID:wDQJBRcN0
- 夜が更ける頃、老人は小さな手紙を取り出して、クドリャフカに手渡した。
老人「あの人から届いた最後の便りだ。ドニプロという場所にある避難区域で、子どもたちの世話をしていると書かれていた」
クドリャフカ「……おばあさまは、なぜ……?」
老人「“誰かがそこにいなければならない。だから私が行く”とだけ言って、数年前にロシアを出た。そして今は……」
- 12 : 2025/05/28(水) 12:23:39.265 ID:wDQJBRcN0
- 老人の目は遠くを見つめていた。
老人「最後の通信は、数週間前。空爆の後に連絡が途絶えた」
クドリャフカは唇を噛みしめながら、手紙を胸に抱きしめた。
クドリャフカ「……わたし、行きます。おばあさまを、迎えに行くのです……!」
理樹「僕たちも一緒に行くよ。絶対に、無事でいるって信じよう」
- 13 : 2025/05/28(水) 12:24:30.021 ID:wDQJBRcN0
- 恭介「戦場を越える覚悟があるなら、方法はある。危険は増すが……構わないな?」
鈴「クドの覚悟が本物なら、あたしは迷わないよ」
真人「よっしゃー! ウクライナまで一直線だ!」
謙吾「油断は禁物だ。特に国境近くは……民兵が多い」
その夜、老人は屋根裏から古びた無線装置を取り出し、クドリャフカに手渡した。
- 14 : 2025/05/28(水) 12:26:02.169 ID:wDQJBRcN0
- 老人「これなら、まだ地下の通信網とつながる可能性がある。あの人が生きていれば……きっと、返事があるはずだ」
クドリャフカ「……ありがとう、おじいさま。必ず、連れ帰ります……!」
翌朝、雪の中に立つ老人が、小さく手を振った。
クドリャフカは振り返らず、前を見た。
星の名前を与えられた少女の旅が、いま再び始まる。
その先に、爆音が響く戦場が待っていることを、彼女たちはまだ知らなかった。
- 15 : 2025/05/28(水) 12:26:47.548 ID:wDQJBRcN0
- 第3章:境界線の向こうにあるもの
薄暗い森を進む列車が止まった。
貨物車両の片隅に身を潜めたクドリャフカたちは、凍えながらも静かに息を殺していた。
恭介「ここから先は、徒歩で国境を越える。小さな川沿いの抜け道があるが、巡回している者たちに見つかれば……」
謙吾「問答無用で撃たれる可能性もある。慎重にいこう」
リトルバスターズは、音を立てずに森の中を進んだ。
- 16 : 2025/05/28(水) 12:27:51.716 ID:wDQJBRcN0
- 雪が積もった木の葉が、頭上でさらさらと揺れる。
クドリャフカ「あの先です……この丘を越えれば、ウクライナの側へ入ります」
しかし、彼らが丘を下りたそのとき――
「止まれ!」
鋭い声とともに、木の陰から数人の男たちが現れた。
銃口が向けられる。
- 17 : 2025/05/28(水) 12:28:43.155 ID:wDQJBRcN0
- 鈴「っ……!」
理樹「僕たちは民間人です! 戦闘の意思はありません!」
返ってきたのは、警戒に満ちた言葉。
「名前を言え。どこから来た」
クドリャフカ「わたしたちは……祖母を探しているのです。ウクライナの避難区域にいるはずで……!」
男たちの一人が、クドリャフカの持つ古い無線機を見て目を細めた。
- 18 : 2025/05/28(水) 12:30:25.118 ID:wDQJBRcN0
- 「……その装置、どこで手に入れた」
クドリャフカ「祖父が……この近くで使っていたのです。まだ通信可能かもしれないと……!」
一瞬の沈黙。
男たちは顔を見合わせ、やがてひとりが銃を下ろした。
「――お前ら、本気で行くつもりか。戦争のど真ん中に」
恭介「本気だ。俺たちは……家族を、友達を、希望を信じて動いてる」
- 19 : 2025/05/28(水) 12:31:46.529 ID:wDQJBRcN0
- 静かに、だが確かな熱をもって語るその声に、男は息を吐いた。
「いいだろう。案内するわけにはいかんが、これを使え。地下通信網の周波数の一部だ。最近の避難区域の位置も含まれている」
男が投げ渡したメモを受け取ると、恭介は深く頭を下げた。
恭介「……ありがとう」
民兵たちは何も言わず、森の闇に消えた。
- 20 : 2025/05/28(水) 12:34:10.001 ID:wDQJBRcN0
- 鈴「……行こう。道は、開いた」
クドリャフカ「はい……! おばあさまは、きっと、どこかで生きているのです……!」
その夜、彼らは雪の中で小さな火を囲みながら地図を広げた。
目的地は、ドニプロ郊外の避難区域。
だがそこは、今なお断続的な戦闘の続く危険地帯。
- 21 : 2025/05/28(水) 12:34:49.945 ID:wDQJBRcN0
- 理樹「これから先、簡単じゃない。でも……必ず、見つけよう」
クドリャフカ「はい……わたしが、その人を“希望”だと信じる限り……きっと、道は見つかるのです」
その瞳には、遠い空に光る星のような強さが宿っていた。
- 22 : 2025/05/28(水) 12:35:54.592 ID:wDQJBRcN0
- 第4章:残響の中で
夜明け前。
灰色の空に鈍い轟音が響いた。
「――ドォン!」
地面が揺れ、遠くの建物が崩れる音がした。
理樹「……空爆だ!」
鈴「やばい、あれ避難区域の方向じゃないか!?」
クドリャフカ「……っ!」
- 23 : 2025/05/28(水) 12:36:41.748 ID:wDQJBRcN0
- 慌てて走り出したクドリャフカを、恭介が腕をつかんで止める。
恭介「落ち着け! 走り出せば撃たれるぞ!」
クドリャフカ「でも、あそこに……!」
謙吾「まずは、周囲の状況を確認する。地図上の地下通路がまだ通れるなら、迂回できる」
破壊された街の一角、クドリャフカたちはかつての地下鉄の入口を探し出した。
- 24 : 2025/05/28(水) 12:37:25.288 ID:wDQJBRcN0
- 瓦礫をどかし、錆びた階段を降りていくと、腐った空気と静寂に包まれる。
真人「なんかホラー映画みたいだな……」
理樹「でも、これしか道がない……行こう!」
地下通路の先で彼らを待っていたのは、避難民たちの痕跡だった。
焦げた寝袋、書きかけのメモ、そして――
鈴「……これ、クドの……?」
- 25 : 2025/05/28(水) 12:38:18.927 ID:wDQJBRcN0
- 壁に貼られた紙の一枚。
そこには、手書きのロシア語でこう記されていた。
Кудряфка=クドリャフカへ
Я здесь.=私はここにいます
Я всё ещё жива.=私はまだ生きていますクドリャフカ「……おばあさま……!」
それは、避難区域が攻撃される直前に、祖母が残した伝言だった。
- 26 : 2025/05/28(水) 12:39:14.449 ID:wDQJBRcN0
- 恭介「これが本物なら、少なくとも数日前までは生きていたってことだな」
クドリャフカ「はい……!」
理樹「次は、ここからどう動くか。地上は危険すぎる。地下通路で避難民と接触できるかもしれない」
そのとき、地上からまた爆音が鳴り響いた。
天井が微かに揺れる。
謙吾「……急がないと、通路ごと崩れるぞ」
クドリャフカは通信装置を手に取り、指定された周波数に合わせた。
- 27 : 2025/05/28(水) 12:40:12.706 ID:wDQJBRcN0
- 「……応答、求ム。応答、求ム……こちら、避難区域を目指す民間グループ。生存者、応答願います」
しばらく、ノイズだけが返ってくる。
しかし――
「……こちら、避難キャンプの地下……一部、生存者アリ……!」
通信が入った。
クドリャフカ「! 今の声……!」
- 28 : 2025/05/28(水) 12:41:08.480 ID:wDQJBRcN0
- 鈴「聞こえた! 生きてる人がいる!」
恭介「場所を確認しろ。距離は?」
理樹「この通路の先、旧市街側の地下ステーション……!」
爆撃の中、クドリャフカたちは新たな目標へ向かって駆け出した。
一歩でも早く、愛する人に辿り着くために――。
- 30 : 2025/05/28(水) 12:42:14.710 ID:wDQJBRcN0
- 第5章:沈黙のステーション
古びた地下トンネルを抜けた先に、かつて賑わいを見せた駅が広がっていた。
そこは今、天井の一部が崩れ、暗闇と寒さに沈む避難所となっていた。
理樹「……ここが、避難キャンプ……?」
照明のないホームには、人々が毛布をかぶり、かすかな灯りの下で肩を寄せ合っていた。
クドリャフカ「……あっ!」
- 31 : 2025/05/28(水) 12:43:10.666 ID:wDQJBRcN0
- 雑踏の中、ひとりの老女が、こちらを見つめていた。
震える指が、クドリャフカに向けて伸ばされる。
老女(祖母)「……クドちゃん……クドちゃんかい……?」
クドリャフカ「おばあさま……!」
クドリャフカは走り寄り、老女に飛びついた。
クドリャフカ「本当に……本当に生きていたのですね……!」
- 32 : 2025/05/28(水) 12:44:06.511 ID:wDQJBRcN0
- 老女の目に、涙がにじむ。
祖母「よく来てくれたねぇ……もう、誰にも会えないかと思ってたよ……」
理樹「よかった……本当によかった……!」
だが、その安堵は長くは続かなかった。
恭介「……爆発音が近づいてる。地上で何かが起きてる」
その言葉通り、地上からは次第に轟音が近づいていた。
- 33 : 2025/05/28(水) 12:45:48.563 ID:wDQJBRcN0
- 地面がかすかに揺れ、天井の埃が舞う。
避難していた大人たちがざわつき始める。
避難民の声「……彼らが来た!ここももう持たない……!」
謙吾「“彼ら”? 誰だ……?」
クドリャフカが祖母の顔を見て尋ねた。
クドリャフカ「おばあさま……誰が来るのですか?」
- 34 : 2025/05/28(水) 12:46:46.519 ID:wDQJBRcN0
- 祖母「……地上の兵隊さんたちがね……この避難所の食べ物や薬を奪いに来るんだよ。前もそうだった……女の子も子どもも……」
一同に緊張が走る。
真人「それって……本気で襲ってくるってことか!?」
祖母「そうだよ……だから、ここにいちゃダメなんだ。あんたたちまで巻き込まれる……!」
クドリャフカ「……だったら、わたしたちが……!」
- 35 : 2025/05/28(水) 12:48:06.978 ID:wDQJBRcN0
- 恭介「落ち着け。まずは避難民たちの安全を最優先に。俺たちは“戦う”ためじゃなく、“守る”ためにここにいる」
彼は地図を広げ、避難経路を確認する。
恭介「このステーションには、まだ通じる古い下水路がある。そこを通って外へ脱出できるかもしれない」
理樹「でも、民兵がすぐに来たら……!」
恭介「……なら、その時間を稼ぐ。それが俺たちにできる“戦い”だ」
- 36 : 2025/05/28(水) 12:49:00.677 ID:wDQJBRcN0
- 鈴「あたし、通気口から上に出る。動きが見えたらすぐに知らせる!」
真人「よっしゃ、俺は入り口の障害物でバリケード作るぞ!」
謙吾「戦わずして守る。知恵を絞るなら、俺の出番だな」
クドリャフカ「わたしは通信装置で、他の避難所に連絡を試みます。援軍が送れる可能性があるかもしれません……!」
- 37 : 2025/05/28(水) 12:49:55.235 ID:wDQJBRcN0
- 祖母がクドリャフカの手を強く握る。
祖母「命を無駄にしちゃいけないよ。あんたはね……こうして“助けられる側”から“助ける人”になったんだ。だから、前を見て……進むんだよ……」
そして、ステーションの空気がまた震えた。
――戦いは、始まりつつあった。
だがそれは、銃ではなく希望と知恵の火花から始まる戦いだった。
- 38 : 2025/05/28(水) 12:53:59.569 ID:wDQJBRcN0
- 第6章:狭間の作戦
地下ステーションの空気は張りつめていた。
わずかな灯りの下、リトルバスターズたちは分担して動き出していた。
恭介「確認だ。出入口は三か所。西側は瓦礫で封鎖。東口にバリケードを設置中。南の通風孔を経由して、下水道へ抜けるルートを使う」
謙吾「ステーション内に響かないよう、声は最小限でな」
- 39 : 2025/05/28(水) 12:54:39.929 ID:wDQJBRcN0
- 鈴「わたし、通気口にいるから敵の接近が見えたら合図を出す」
真人「こっちはバリケードできた!あとはこれに油と煙幕の罠仕掛けるだけだな!」
クドリャフカは無線通信装置の前で、懸命に周波数を調整していた。
クドリャフカ「こちら第19ステーション……避難民が多数……現在、民兵の襲撃を受ける危険あり……! 救助、応答願います!」
- 40 : 2025/05/28(水) 12:58:00.535 ID:wDQJBRcN0
- ノイズが混ざる中、かすかに応答が返ってくる。
「……了解。周辺部隊、10時間以内に接触可能……援護は難航中。繰り返す、援護は困難……各自で脱出を」
クドリャフカ「……わかりました。自力での脱出を試みます」
通信を終え、彼女は祖母のそばに駆け寄る。
- 41 : 2025/05/28(水) 12:59:00.843 ID:wDQJBRcN0
- クドリャフカ「おばあさま、今から地下の通路を通って安全な場所に移動します。怖いかもしれませんが、わたしたちが必ず守ります」
祖母「うん……クドちゃんがいれば、どこでも行けるよ。昔から、あんたは負けない子だったからねぇ……」
祖母は毛布の下から、ボロボロになった小さな紙切れを取り出した。
- 42 : 2025/05/28(水) 12:59:46.076 ID:wDQJBRcN0
- 祖母「これね……戦争が始まる前に、ロシアのあんたのおじいさんが送ってくれたの。『もし何かあったら、テヴアに戻れ』って書いてあるんだよ……」
クドリャフカ「……テヴアに……?」
祖母「あの人、あたしにずっと言ってたのよ。『クドリャフカは“世界を動かす目”を持ってる』って」
クドリャフカはその言葉に、ただ静かにうなずいた。
その瞬間――。
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